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【元看護師】私が残業を100時間減らした方法【余裕を持てる】

「いつも仕事が終わらない・・」

私は8年間看護師をしていましたが、とにかく仕事が遅くて毎日残業ばかりしていました。そんな私が残業を100時間以上を削減できた方法をお伝えします!

目標を明確化する

私が残業を減らしたいと思ったのは、部署移動で小さいお子さんがいる先輩が何人も増えたタイミングでした。

先輩の話を聞いていると、「忙しい中、仕事も子育ても頑張る先輩ママナースの皆さんをなるべく早く帰らせてあげなくては・・」という使命感のような、焦りのような気持が当時芽生えていたのです。

そして同時に、お子さんがいる先輩だけ早く帰るのではなく、自分自身もやるべきことを決められた時間にやり切りたいし、子どもの有無に関わらずみんなで残業せずに帰りたい!という思いも強く持ちました。

今まで私の部署は個人の能力や力量、あるいは考え方で上がる時間が左右されていました。早く帰りたい人はいつも仕事をさっと終えて、少し手伝ったとしても誰よりも早く帰っていました。逆に仕事が丁寧な人、急変対応をした人、重症患者さんを受け持っている人、経験年数が若い人は沢山残業してる・・。

でも、理想は個人が全員の力を十分に発揮する時間は確保し、かつ定時で全員仕事を終えることだ、と思いそれを目標に掲げました。

まずは明確なゴールを思い描くこと、次にそのために何ができるか考えることが大切だと思います。

 

仕事をする上で一番大切なことは何か?優先順位を考える

看護師として一番大切なことは何か考え、それは患者さんに直接質の高い看護を提供することだと結論付けました。

なので、患者さんと直接かかわる仕事以外は受け持ちがやらないように業務を削ったり整理することで、スタッフそれぞれの性格や能力を十分に発揮して患者さんに満足してもらことができるのではないか、と考えました。

 

残業を減らしたい、自分の思いを周りのスタッフへ伝える

自分の残業続きでもやもやしている気持ちや、定時で上がりたい思いをまずは同期に話しました。同期の子も私と同じモヤモヤを感じていて、分かってくれたのですごくありがたかったです。

自分の考えにどのような偏りがあるか客観的な意見が欲しかったですし、実際実現可能なのかについて検討することもできました。

身近に自分の気持ちを理解してくれる人がいること、味方になってくれる人がいることは行動していくうえで大切だと思います。

その後、まずは慕ってくれる後輩や一緒に考えてくれそうな先輩、その後私は師長さんにも「なぜ残業を減らしたいか」という気持ちや考えを伝えました。

 

情報を集める

これは可能な範囲になると思いますが、私は師長さんからある程度どのスタッフの残業時間が長いかという情報を教えてもらいました。(普段の勤務で様子を見ていてなんとなく想像はつくと思いますが)

また、他部署で残業時間が少ない所があればどういった勤務かなどを教えて貰ったりしていました。

あとは本屋さんに行って、看護の書籍でなくても一般的なサラリーマンの業務改善の本などを読んでみたりしました。トヨタ式、なぜドイツ人は仕事が早いのか?などなど・・

 

小さく始める まずは自分から定時に仕事を終わらせる

まずは自分自身が忙しくても早く帰るようにトライし続けました。早い時間に歯医者さんの予約を入れて定時で帰らないといけない状況を無理やり作ったり。笑

その後協力してくれる後輩に広げたのちに、影響の少ないことから全体に広めるように意識していました。

やってみたこと・・

  • 基本的に看護師はマルチタスクで、ナースコールによって業務の中断ばかり生じるため、その時に終わらせられることは終わらせる。→シングルタスクの連続という認識に変えていきました。(いつか詳しくお話できればと思います)
  • 看護記録の簡略化・・パソコンの予測変換を徹底的に活用する。文章を登録して同じ文章で良いものはそのようにする。(例えば「じょ」と打ったら、「褥瘡好発部位の皮膚トラブルなし。」と出てきたり、「かが」と打ったら「化学療法が安全安楽に受けられるように介入を要する。」と出てくる。可能な部分は同じ文章を使いまわす。もちろん必要時にはしっかりとアセスメントしたうえでオリジナルな文章を!)脳のリソースにも余裕がでるのでおススメ。
  • 物の配置を変える・・例えばシャワー保護の道具はすべて一か所にまとめる等。使いやすいようにする。
  • 外部に頼めることは頼む・・物流など。物が足りなくなって請求したり取りに行く業務を減らすために定数管理はしっかりと行う。ごみの管理なども改善できることはないか考えてみる。
  • 強制力を利用する・・残業対策を試みていた時期に、看護部から始業前残業を無くすようお達しが来た。そのため段階的に始業前残業を減らすことに成功。
  • 業務の見える化・・昼時点で個人の残務状況を1枚の紙に記載するように業務変更。リシャッフルはその紙を見ながら共有する形に。紙面で見える化することでお手伝いがしやすくなった。
  • カンファレンスは時間を決める・・毎週の行われるようなカンファレンスは10分など時間をあらかじめ決め、タイマー利用がおすすめ。時間になったら途中でもまとめる。
  • 手伝うベース・・仕事をするうえで大切なことは?という項目でも書いたが、看護師が直接患者さんと関わる仕事以外は手伝う環境・風土作り。例えば事務的な入力や定期的な評価類(褥瘡など)は手が空いている人が率先して行えるように紙面に見える化。受け持ちをしている看護師は、業務量に応じてどこまで自分でやれるか?を見極める判断力を養うような指導をした。なんでも受け持ちがやるのではなく手伝うことをベースとする。

などなど、こういったことを試行錯誤しながら進めてみました。

 

定時で帰るのが当たり前の人に倣う

最近病院で取り組まれるようになってきているのが、日勤・夜勤でユニフォームの色を変えること。一目見て残業している人が分かるし、医師も指示を出しやすかったりするそうです。とても良い方法だな~と思いました。

私の部署でも徐々に定時であがる人が増えることで空気感が変わっていった印象があります。定時であがることは悪いことじゃないし、むしろ推奨されているんだ!という雰囲気作りは重要だと思います。

色々試行錯誤して徐々に残業する人が減っていった一方で、「明らかに忙しい人を一人取り残さないようにすること」が課題として残ったのでそういった子をフォローするかかわりも同時に重要だと思います。

 

おわりに

思いつく限り書いてみましたが、大切なのは①自分だけでなく、スタッフのみんなの意識をどう変えていくか?ということ、②全体に広げていく時にはみんなに負担が少ないことから始めていくことだと思います。

みなさんの明日からのお仕事が少しでも楽になりますよう、何か一つでもヒントになればとってもうれしいです^^